応用解法編の波動分野その2
光波の干渉のニュートンリングとマイケルソン干渉における質問と感想を書き込み致します。
(質問)
ホログラフィーの原理について、質問というほどのものでもないのですが
お伺いさせてください。
31分08秒から始まる説明で
物体Xに光が当てられるとその物体に固有の球面波がでる。
物体Xから出る物体固有の球面波と平面波を利用して作られた
r(n)=k√mを満たすスリットは、焦点距離f=(k^2)/2mπに像を作る。
出来上がる像とは、スリットに依存するわけであり
スリットは物体Xに固有の球面波を利用して作られているので
その像とは物体Xを写したものに他ならない
という話はよくわかるのですが、ニュートンリングを使って
物体Xを浮かび上がらせるようなスリットを作成しようとするならば
どういう手順をふめばよいのでしょうか?
29分35秒から始まる講義中のお話ですと、
ニュートンリングを用意してガラス下面にフイルムを貼り
上から平面波をあてるとr(n)=k√mをみたすスリットが完成する
という話でしたが、これだとニュートンリングの厚みや半径が問題に成り
物体Xを使ってスリットを作成することが無いので、
出来上がるスリットはレンズの役割を満すことにはなるのでしょうが
使ってもいない物体Xを浮かび上がらせるような芸当ができるのか疑問に思いますです
(感想)
マイケルソン干渉計の応用問題で、対称性を利用してやると
ニュートンリングとくさび型に帰着できる
という話はまさにしてやったりという感じがしましたし
ホログラフィーの原理は基本編のレンズの章で学んだ知識や、干渉の知識、近似の知識を
総動員して現象が説明されていったところに満足感を覚えました
ところで、ニュートンリングからホログラフィーの原理に続く問題が応用として出題される
という話でしたが、160選の101は単なるニュートンリングの問題ですし
手持ちの問題集に該当しそうな問題がありません。
演習に御誂え向きの入試問題や問題集等をご紹介していただけたら幸いです。
真 / 2006年 12月 15日 13:44 [ 編集 ]
真さんのおっしゃるように、平面波をレンズに当てて作ったニュートンリングで作ったスリットでは、物体Xの像を浮かび上がらせることはできません。
ただ、平面波というのは、「無限遠方にある点光源からくる波」と考えることができて、それがスリットによって像を結びます。
物体Xではなく、無限遠方の点光源の像を作るスリットになっています。
レンズが屈折によって像を結ぶのに対して、干渉によって像を結ぶのがホログラフィーの原理と呼ぶことにすれば、物体Xの像を結ぶスリットも、ニュートンリングによって作ったスリットも同じ原理に従っていると考えられるのではないかと思います。
ニュートンリングとホログラフィーの融合問題をどこで見たのか、資料を探してみたのですが、見つかりませんでした。
(記憶には残っているのですが。。)
From : 真 / 2006年 12月 26日 14:20 / [ 編集 ] ▲
>平面波というのは、「無限遠方にある点光源からくる波」と考えることができて
>物体Xではなく、無限遠方の点光源の像を作るスリットになっています
こういうダイナミックな発想は全く思いつかないのでとても参考に成ります。
ホログラフィーの問題は見つかりませんでしたか。。
もしどこかでお見かけしましたらまた紹介してください。
From : 田原真人 / 2006年 12月 27日 12:34 / [ 編集 ] ▲
そうですね。
もし見つかったら、紹介しますね。