こんにちは。
コンデンサー・CR回路の問題を比を使って解くというコンセプトそのものは理解しつつあるのですが、そもそもコンデンサーは何のために回路に埋め込まれるのですか。コンデンサーのそもそもの存在意義について教えて下さい。
アルピニストさん
なかなか難しい質問ですね。
この質問に回答しようとすると、次の質問へぶつかってしまいます。
「何のために回路を作るのですか?」
「回路の存在意義は何ですか?」
回路を作るのは、「役立つ電気機器」を作りたいからだと思います。
では、「役立つ電気機器」というのは、どういうものでしょうか?
コンピューター制御の複雑なものではなく、比較的、簡単なものを
思い浮かべてみましょう。
例えば、ラジオの中では、どのような役割を果たしているのかというと、
コンデンサーとコイルからなる振動回路が内部にあって、その振動数と電波の振動数が同調することでチャンネルが合うようになっています。
「コンデンサーは、コイルと組み合わせることによって振動電流を作り出せるようなもの」
なんです。
また、エレキギターにもコンデンサーが使われています。
電気信号が伝わったときに、コンデンサーがあると、そこに電荷がたまるまでの間だけ
電流が流れて、その後は電流が減衰します。
これが、音色を決めているのだそうです。
「コンデンサーは、抵抗と組み合わせることで、減衰電流を作り出すことができるもの」です。
応用は、他にもいろいろあるでしょう。
いろいろな応用が可能なためには、
「部品を組み合わせること、回路がいろいろな振る舞いをする」ことが必要です。
コンデンサーの電圧は、電荷qに比例します。
抵抗の電圧は、電流I=dq/dt に比例します。
コイルの電圧は、dI/dt=d^2q/dt^2 に比例します。
これらを組み合わせると、さまざまな解をもつ、回路を作ることができます。
なぜ、これらを組み合わせると、いろいろな回路を作ることができるのかは、講座をすすめていく中で、詳しく話しますので、今のところは、「そうなのか?」と疑問のまま、置いておいてください。