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はじめての微積物理1-5への質問(libertasさん)

こんにちは田原先生。いつもお世話になっております。
早速、質問させていただきますね。

田原です。
いつもありがとうございます。

> こんにちは田原先生。いつもお世話になっております。
> 早速、質問させていただきますね。
>
> 7:09ごろ
>
> 解答では速度をv´(vダッシュ)として書いているように見えるのですが、
> なぜv´(vダッシュ)とするのでしょうか?普通にvと書くと誤りなのでしょうか?

正確には、「再び元の位置に戻ったときの速度をv'とおくと」という一文が必要でした。
混乱させてしまってすみません。

> 7:27ごろ
>
> 練習問題についてですが、図では斜面の角度が30°となっているのに
> (1)の解答の式には角θしかでてきません。この角θはどこから出てきたのでしょうか?
> 唐突な感じがするので、詳しく解説していただけるとありがたいです。

30°をθとおいて計算していたのですが、最後に30°を代入し忘れていました。
最後の答にすべて、θに30°を代入して計算する必要があります。
>
> 9:03ごろ
>
> (2)で求められているのは「速さ」なのに、解答では誤って「速度」を求めてしまっているのではないでしょうか?
そうですね。速度を求めてしまっています。
>
> 10:02ごろ
>
> 「遠隔作用力」という言葉が出てきましたが、
> 初めて出てきた概念なので「遠隔作用力」について少し補足していただけないでしょうか?

重力や磁力、静電気力は、物体同士が直接、接触していないのにもかかわらず力が働きます。

このように空間を隔ててはたらく力を遠隔作用力といいます。
>
> 10:18ごろ
>
> f(スモールエフ)という力が出てきましたが、この力が何故働くのか理解できません。

例えば、Bの運動を考えてみます。

水平方向に力が働かなければ、Bは静止したままのはずです。

でも実際には、右に動き出します。
その運動を引き起こしているのが、AがBを押す力fです。

> 10:39ごろ
>
> 「(床が)なめらかなので鉛直方向の力のつりあいは関係ない」と仰っていたのですが、
>
> 何故、床がなめらかだと、鉛直方向の力のつりあいは関係ないという事になるのかが理解できませんでした。

摩擦力が働くと、動摩擦係数をμ、垂直抗力をNとして、μNと表されるので、垂直抗力の大きさが物体の運動に関係してきます。

ところが摩擦力が働かないと、垂直抗力が物体の運動に影響しないので、「鉛直方向の力のつりあいは関係ない」ということになります。
> 12:49ごろ
>
> 「@、Aは加速度と合力fの連立方程式であるから...」と仰っているところですが、
>
> 「合力f(エフ)」とは具体的に、何と何の合力なのでしょうか?

「抗力f」といったつもりだったのですが、聞き返してみたら、確かに「合力f」といっているように聞こえますね。
>
> 13:11ごろ
>
> 自分で問題をといたところ、M×F/(M+m)となってしまいました。
> 田原先生の解答ではM/(M+m)×Fとなっています。僕の解答ですと、減点などの対象になってしまうのでしょうか?
> 解答の記述方法に暗黙のルールのようなものがあるのでしょうか?
> やはり、こういうのは一種の慣れで、勉強が進んでいくうちに自然と身に付くものなのかな?とも思っています。

減点になることはありません。
僕がM/(M+m)×Fと書いているのは、これが力を現しているからです。

そとから加えた力FのM/(M+m)倍の大きさになったという風に解釈しようと思っているので、そのように書いています。
>
> 13:43ごろ
>
> xドット=F/M+m×tをtで積分してx=M/2(M+m)t^2と式変形するところが理解できませんでした。
> 何故、分子のFが急にMに変化するのでしょうか?

完全にミスです。正しくは分子がFです。

> Aについての運動方程式では上向きを正にとっているのに、
> Bについての運動方程式では下向きを正にとっています。
> このように運動方程式の力の向きを統一しないで、物体ごとに設定するのは一般的に行っても良い事なのでしょうか?
> それとも、なにか一定の条件下でのみ任意に設定できるのでしょうか?

次の講座で詳しく扱いますが、これは、「糸が伸びない」ため、
「Aが上向きに移動する変位とBが下向きに移動する変位が等しい」という条件が、
成り立っています。

ですから、AとBとを別々の変数でおいて運動方程式を立てた場合、それらの変数の間に、上の条件を反映させなくてはなりません。

そこで、糸で結ばれていて、連動して動くような場合は、ともに動く向きをそれぞれ正の向きにとって運動方程式を立てることが多いです。


> 25:43ごろ
>
> 摩擦があるので抗力の向きが、垂直抗力より少し傾くという事は理解できるのですが、抗力の向きが何故、左斜め上方向になるのかが解りません。
> 自分で解くと、物体に働いている力はmgだけだから、抗力はmgと正反対の方向であると考えてしまいます。V0は速度であって力では無いですよね?
> 僕の考えはどこに誤りがあるのでしょうか?

物体に働く力のベクトル和がゼロになる場合は、加速度がゼロのときだけです。
ma=F(合力)
において、aが0だから、F(合力)が0になるのです。
静止摩擦力の問題のときには、静止していたため、加速度がゼロになり、運動方程式からベクトル和がゼロになるという論理の流れでした。

例4の場合は、等加速度運動になっていて、加速度がゼロでないため、mgの逆向きに抗力が働いて、全体でベクトル和がゼロになるとは限りません。

むしろ、この場合は、物体に働く力が決まっていて、そこから加速度を求めて運動の様子を調べていくことになります。
>
> 26:27ごろ
>
> 0=N−mgcosθという力のつりあいの式ですが、
> これは鉛直方向には加速度を生じていないので左辺が0になっている運動方程式だというように
> 理解して間違いないでしょうか?

そのとおりです。

> このような言い方が正しいのかどうか自分では判断できませんが「鉛直方向の運動方程式」と理解しています。(現時点では)
> いままでいろいろ問題を解いていく中で、力のつりあいの式が出てきたのですが、あまり注意して考えていませんでした...
正確には、「斜面に垂直な向き」の運動方程式です。「鉛直方向」になると、重力加速度gの向きという意味になります。

加速度が0の運動方程式を、特に、力のつりあい式ということもありますが、運動方程式と考えていて大丈夫です。

> 30:19ごろ
>
> 自分で問題を解き直したところ、運動方程式をmxツードット=μN−mgsinθ
> と立ててしまいました。
> この式と0=N−mgcosθ(これは先生の講義と同じ式)とを連立して計算していくとマイナスの符号が最後まで取れないのでtoを求める段階で??となってしまいます。
> この運動方程式の立て方はどこが間違っているのでしょうか?
> 問題によって斜面の下向き方向を正に取ったり、負に取ったりしたりしているので混乱しています。

斜面下向きをx軸の正の向きにとっているので、

運動方程式がmxツードット=mgsinθ−μN

になります。もし、斜面上向きにx軸の正の向きとったとすると、libertas さんの立てた運動方程式で正しいですが、そのときには、斜面の下端はx=−l(エル)になります。

これでも、正しい答えを得ることはできます。

x軸の正の向きをどちらに取っても答えを正しく導くことができます。
運動方向があらかじめ定まっているときは、初速度の向きを正の向きに取ることが多いです。

回答が遅くなったこと、単純ミスが多く混乱させてしまったこと、すみません。
特に、単純ミスは、学び始めの人にとっては混乱の元なので、減らす工夫を検討しますね。

libertas さんは、実際に問題を解いてぶつかった疑問を、一つ一つ聞いてくれるので助かります。

また、よろしくお願いいたします。

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