●ハンドル名:タロー
●質問内容:
電位の説明のところで力学の位置エネルギーと比較して説明されているところな
のですが電位のときの距離dというのがどこを指すのかよく分かりません。
それと電場Eというのは理性の目で見れば距離と関係なく一定なのに
点電荷間に働くクーロン力は距離の二乗に比例しているということは
本質的に別のものだと考えるのが妥当なのでしょうか???しかしそうすると
始めの単位試験電荷1cに働く力という定義がよく分からなくなってきます…。
(一回目に授業を聞いたときには始めの定義の厳密な説明がクーロン力だ[:丁度
重力加速度と万有引力の関係のように]と流していたのですが)
このように考え始めると電磁気の勉強ができなくなってきました^^;
お忙しいとは思いますが回答宜しくお願いします(m_ _m)
(回答)
まず、電場Eは、距離に関係なく一定のときもあれば、そうでないときもあります。
「距離に関係なく一定」というのは、電場の定義には入っていません。
「静電気力を、F=qE と書いたときのEの部分」というのが電場の定義です。
ポケットから単位試験電荷を出してきて、そこに置いたとき、その単位試験電荷に
はたらく力が、その場所の電場です。
その力がどのように表されるのかは、その場所の周りにどのように電荷が分布しているかによって違ってきます。
1個の点電荷しかないのであれば、クーロンの法則にしたがってE=kQ/r^2の
力がはたらきます。
平面上に一様に電荷が分布しているのであれば、次の講で登場するように、
E=Q/2εSの力がはたらきます。
電場の定義は、式の形によってなされているのではなく、あくまでも、その場所の1Cが
受ける力によってされているので、そのときそのときで、いろいろな表され方をしますし、
距離によらないときもあれば、よるときもあります。
それらは全て、その点の周りの電荷分布によって変わってくるんです。
物理は、ステップバイステップで進むことの多い科目ですが、電場を学ぶときは、
疑問を抱えたままでもよいので、次の講に進んでください。
17・18講を両方やって、ようやく電場の意味が分かってくると思います。