僕のお気に入りのサイトです。
僕の大好きな学者の一人に、生物学者の今西錦司という人がいます。
もうとっくに亡くなってしまった方ですが、今でも根強い人気があります。
彼のどこに惹かれるかというと、全然、科学的じゃないところです(笑)。
実験結果から、仮説を立てて、それを検証していくのが科学的な手法です。
ところが、進化などを論じる場合は、検証をするのは容易ではありません。
地層から出てくる化石の変化をうまく説明できるかというところで、理論の
良し悪しが決まります。
現在、定説になっているのは、ダーウィンの進化論ですが、今西は、このダーウ
ィンの進化論に真正面から異を唱えるのです。
その根拠は、「私が考える進化のイメージに合わない」というものです。
そして、「私の進化論」という本を出版します。
▽:私の進化論
進化論のように検証が難しいものは、特にそうなのですが、仮説を立てるときに
は、その研究者の考え方や思想が、そこに色濃く現れます。
それを、あたかも客観的な意見であるかのように、自分を隠蔽しつつ主張するよ
うな態度が、僕は好きじゃありません。
それに対して、「私の」進化論を唱える今西の潔さに僕は爽快感を感じてしまい
ます。
予備校の仕事をはじめるときに、大学受験の物理を「田原の物理」と言えるほど
の工夫を凝らして教えようと思いました。
「田原の」とつけるからには、自分なりの工夫をし、その部分についての責任を
自分で引き受ける必要があります。
そういう態度を貫きたいと今も思っています。
最近、ネットで検索していて、「EMANの物理学」というサイトを見つけまし
た。
管理人のEMANさんこと広江さんが、理工系の大学生を対象とした物理を、
「EMANの」視点で展開しています。
分かりやすいだけでなく、「EMANの」視点が面白いです。
なるほど!と気づかされるところもたくさんありました。
大学生や社会人の方は、一度見てみてくださいね。僕の言っていることが分かり
ますよ。