(1)参考書が少ない!
微積分を大々的に使って大学受験用に説明してあるのは、3冊しかありません。
初級〜中級→『微積で楽しく高校物理がわかる本』
中級〜上級→『新・物理入門』
上級 →『理論物理の道標』(上)・(下)
高校の教科書に沿った、公式を使って解く考え方の参考書に比べれば、少ないです。
しかし、一人の受験生が使う参考書としては、入門書1冊でイメージをつかみ、基本になる1冊をボロボロになるまで読み込むということになるので、2冊あれば十分かもしれません。
(2)教えてくれる先生が近くにいない。
高校物理は、文科省から「微積分を使わずに教えるように」と指導されている以上、高校の先生が表立って授業で「微積分を使う」ことはできません。
けれども、高校の先生の多くは、大学で物理を学んでいて、大学では当然ながら微積分を使っています。
ですから、「微積分を使って勉強しているんですが、教えてください」と、個別に質問に行けば、場合によっては教えてくれるかもしれません。(自分が教えたやり方でやれ!と怒られる可能性もありますので、注意してくださいね。)
(3)微積分を使った解答を答案に書いても大丈夫?
大学入試の問題は、「正しいことを書いてあれば、×にすることができない」というルールにしたがっています。
出題者側は、高校の教科書に微積分が使われていない以上、「微積分を使わなければ解けない問題」を出題することはできませんが、受験生が微積分を使って問題を解いても、×にすることはできません。
だから、安心して使って大丈夫です。
ただ、実際には、完全記述式の場合でも、導出過程はほとんど書く必要がないので、微積を使っていてもいなくても、答案は同じになることがほとんどです。
(4)問題集をやるときに、模範解答のやり方と自分のやり方が違う。
確信を持って解いた答が、解答の答と一致していれば、おそらく大丈夫だと思います。
困るのは、解けなかったときに解答を参考にできないという点です。
ただ、微積分を使って勉強していると、ちゃんと論理立てて理解していくことになるので、基本に戻って考え直せば、疑問を解決できることが多いです。