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運動量保存則

■運動量保存則を視覚化


質量Mの物体Aと、質量mの物体Bがあるとします。
それぞれ、一直線上を速度Vとvで、同じ向きに運動しているとします。

運動量保存則とは、物体系の外部から力がはたらいていないときに、物体系の
運動量の和 MV+mvが一定になるという法則です。

きょうは、この運動量保存則の図形的な意味について書いてみたいと思います。

物体AとBをひとまとめにして、物体系ABという一つの物体とみなしたとき、
物体系ABの外から力がはたらいていなければ、物体系ABは、慣性の法則

「力のはたらいていない物体は、等速直線運動をする」

より、等速直線運動をします。

ここで、物体系ABの「位置」として、AとBの重心を選んでみます。

Aの位置をX、Bの位置をxとすると、重心は2物体の位置を質量の逆比で内分した
ところになり、

(重心)=(MX+mx)/(M+m)

となります。

次に、重心の位置を時間で微分します。
それぞれ、次のようになるので、

(重心)→微分→(重心速度)
 X →微分→ V
 x →微分→ v

(重心速度)=(MV+mv)/(M+m)

となります。

重心速度の分子を見てみると、MV+mv となっています。
これは、「運動量の和」です。

つまり、「運動量保存則が成立している」ときには、「重心が等速直線運動」
しているのです。

2物体は、等速直線運動している重心のまわりを、m:Mの比を保ちながら
運動しているのです。

ここに、2体問題を解くための重要なカギがあります。

田原の物理(応用編)では、2体問題を重心の運動と、相対運動に分解してから、
合成して解くという解法を扱っています。

このように解くと、難解な2体問題が、明解に美しく、スパーッと気持ちよく
解けるんですよ。

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