こんにちは、田原先生。
今回の講義は、たくさんの練習問題を出題してくださり、とても充実感がありました。
それに加えて、自分にとって学問的にとても興味深い講義でもありました(この事は最後の感想で書きます)
では、先ず質問からさせていただきます。
第7講の質問です
11:52ごろ
v−tグラフの書き方について2つお伺いさせていただきます。
(練1)のみだけでなく全ての問題に関係する疑問です。
1 t=0のときmg/3kの点(曲線の始点)は必ず点をプロットして強調しなければいけないのでしょうか?
『微積で楽しく高校物理がわかる本』では特に強調されていないので、どちらが正しい書き方なのか混乱しています。
2 傾き2/3gの直線は必ず実線で書かなければいけないのでしょうか?
『微積で楽しく高校物理がわかる本』ではt=0における接線を点線で描いているので、どちらが正しいのか混乱しています。
25:28ごろ (練4)
自分で問題を解きなおしたところ、気球は速度v1(ブイワン)で移動しているから,
運動方程式を mx(エックスツードット)=F-2mg-kv1(ブイワン)と立ててしまいました。
僕の考え方はどこに誤りがあるのでしょうか?
29:00ごろ (練5)について2つお伺いさせていただきます。
1 「物体A」についてのv-tグラフを描けという問題なのに、なぜ物体Aの運動方程式のみからではなく、
物体系の運動方程式から描いたv-tグラフが「物体A」についてのv-tグラフを描くことになるのか?という疑問が残りました。
一番初めに自分で解いた時は物体Aの運動方程式のみから、v-tグラフを描こうとしてしまいました。
とりあえず問題は解けるようになりましたが、ここの所が理解できずにいます。
2 そこから派生した疑問ですが、仮に問題が「物体B」についてのv-tグラフを描けという問題だった場合も、
全く同じ解答プロセスで、全く同じv-tグラフになるのでしょうか?
第7講の感想です
終端速度が初速度によらず、一定の速度に漸近していくという現象はとても興味深い現象だと思いました。
僕の日常感覚だと初速度が速ければ速いほどが終端速度も早くなると感じるので、意外で不思議な現象だと感じました。
学問の醍醐味の一つは論理の追求の結果、日常感覚からは導き出し得ない発見や、
時には日常感覚・常識とは真逆の結論が導き出されるという事にあると思っている人間なので、
今回の講義で紹介してくださった現象は僕にとって、とても興味深かったです。
物理を勉強していなければ一生出会う事の無かった現象だと思います。
講義の冒頭でいきなり「終端速度が初速度によらず、一定の速度に漸近していく」と抽象的に言われると、??となってしまうのでしょうが、問題を一つ解いて、
それが良い具体例となっていて、すんなりと理解することができました。
ハンドルネーム libertas
田原です。 早速、回答していきますね。
> 11:52ごろ
>
> v−tグラフの書き方について2つお伺いさせていただきます。
> (練1)のみだけでなく全ての問題に関係する疑問です。
>
> 1 t=0のときmg/3kの点(曲線の始点)は必ず点をプロットして強調しなければいけないのでしょうか?
> 『微積で楽しく高校物理がわかる本』では特に強調されていないので、どちらが正しい書き方なのか混乱しています。
点のプロット自体は強調しなくてもよいです。ただ、t=0のときの値は必ず書いたほうがよいです。
> 2 傾き2/3gの直線は必ず実線で書かなければいけないのでしょうか?
> 『微積で楽しく高校物理がわかる本』ではt=0における接線を点線で描いているので、どちらが正しいのか混乱しています。
接線であって、運動を表す点ではないことを考えると、「点線」のほうがよいかもしれません。
> 25:28ごろ (練4)
>
> 自分で問題を解きなおしたところ、気球は速度v1(ブイワン)で移動しているから,
> 運動方程式を mx(エックスツードット)=F-2mg-kv1(ブイワン)と立ててしまいました。
>
> 僕の考え方はどこに誤りがあるのでしょうか?
libertasさんの式でも間違っていません。ただ、速度が一定になっているときは、速度v1で等速度運動をしていているという条件から、加速度がゼロになります。
> 29:00ごろ (練5)について2つお伺いさせていただきます。
>
> 1 「物体A」についてのv-tグラフを描けという問題なのに、なぜ物体Aの運動方程式のみからではなく、
> 物体系の運動方程式から描いたv-tグラフが「物体A」についてのv-tグラフを描くことになるのか?という疑問が残りました。
> 一番初めに自分で解いた時は物体Aの運動方程式のみから、v-tグラフを描こうとしてしまいました。
> とりあえず問題は解けるようになりましたが、ここの所が理解できずにいます。
物体AとBは、連動して運動しているので、加速度、速度、変位が等しくなります。
物体Aの加速度は、物体Aの運動方程式からは、相互作用力が消去できないので求められず、物体系にしてはじめて求められます。
> 2 そこから派生した疑問ですが、仮に問題が「物体B」についてのv-tグラフを描けという問題だった場合も、
> 全く同じ解答プロセスで、全く同じv-tグラフになるのでしょうか?
そのとおりです。
> 第7講の感想です
>
> 終端速度が初速度によらず、一定の速度に漸近していくという現象はとても興味深い現象だと思いました。
> 僕の日常感覚だと初速度が速ければ速いほどが終端速度も早くなると感じるので、意外で不思議な現象だと感じました。
> 学問の醍醐味の一つは論理の追求の結果、日常感覚からは導き出し得ない発見や、
> 時には日常感覚・常識とは真逆の結論が導き出されるという事にあると思っている人間なので、
> 今回の講義で紹介してくださった現象は僕にとって、とても興味深かったです。
> 物理を勉強していなければ一生出会う事の無かった現象だと思います。
> 講義の冒頭でいきなり「終端速度が初速度によらず、一定の速度に漸近していく」と抽象的に言われると、??となってしまうのでしょうが、問題を一つ解いて、
> それが良い具体例となっていて、すんなりと理解することができました。
自分の手で確かめながら、納得していくというプロセスは、とても大切だと思います。
libertasさんのように、一つ一つ確かめながら解いていく姿勢は、とても貴重だと思います。
ゆっくりでよいですから、ひとつずつ、積み重ねていってください。